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巨人の出現  EU政治統合  1 (NWVより)

以下はアメリカの元CIAの関係者が述べられた論文です。

 『  私たちの国アメリカは、数十年前には考えることのできないほどに国力が落ちてきているのである。そのことを最も象徴しているのがアメリカの通貨ドルの下落であろう。

 外国為替市場で米ドルの独歩安が続いている。アメリカ金融当局の超低金利政策や、国債の増発に伴う財政悪化が「ドル離れ」の背景にあるものと思われる。そして資金は経済状況が良好である資源国通貨に向っていっている。

 オバマ大統領が就任してまもなく1年が過ぎようとしている。しかし、ここでかつて述べたように、彼は具体的にアメリカ国内において何もしていないのである。
 しかし、彼が演説をする時、内容も素晴らしく、聴く者にゆったりとした気分を与え、実に模範的であることは確かである。
 しかし、オバマは現実には何も行っていない。現に私たちアメリカ人の生活が豊かになっているわけではない。
 オバマは指導者としていったい何をしようとしているのか。
 彼は何もできないのか。それともアメリカにおける実際的パワーを持った者たちからの圧力を受けているのか。

 通貨ユーロへの信頼

 主要通貨に対する米ドルの価値を示す名目実効レート(1973年3月=100)は今や約73となり、年初比で7%下落した。過去最低であった2008年3月の69台に近づいている。
 一方、米ドルとは異なり、上昇が目立つ通貨は資源国の通貨である。例えばブラジルのレアルとオーストラリア・ドルの米ドルに対する上昇率は、年初来で30%を超えるのである。市場では低金利の米ドルを調達して、高金利通貨に投資するドルキャリー取引が活発である。アジア通貨は当局の介入などで上昇幅が抑えられているものの、韓国ウォンの上昇率は9%であり、インドネシア・ルピアは15%に達しているのである。
 通貨の価値はその国家の体力と言っても過言ではない。いかに私たちの国アメリカの体力が衰退に向っているかがわかるのである。
 それに対してユーロは年初来で7%も上昇した。米ドルに次ぐ取引規模を持つため、逃避資金の受け皿になりやすくなっている。政策金利もアメリカよりも高いのである。
 ユーロを発行するEU(EU27ヵ国の中で19ヵ国がユーロに加盟している)が、遂にリスボン条約を可決した。そして批准が完成したのである。
 リスボン条約という名前ではあるが、実質EU(ヨーロッパ連合)憲法である。なぜならば各国の憲法と矛盾したようなことが起きる場合には、リスボン条約の内容が優先されるという規定が定められているからである。各国家主権よりもEUの条約の方が優先されるというわけである。

 10月2日、アイルランドはこのEU憲法たるリスボン条約を通過させた。そして11月3日には、チェコが国内の憲法裁判所判決として合憲であるという結果を発表した。そしてチェコの大統領はただちにリスボン条約を受け入れることを表明した。
 このような法律的な基礎ができた後、遂にEU大統領が選出されたのである。EUは11月19日の臨時首脳会議で初代大統領(首脳会議の常任議長)にファンロンバイ・ベルギー首相を選出した。人口5億人を抱える欧州統合の深化と拡大は正念場を迎えることとなった。
 これでEUは27ヵ国の加盟国があたかもひとつの国のように行動することになる。そのためにはどうしても政治統合、経済統合が必要であると言われてきた。経済統合はすでにマーストリヒト条約において完成していたのである。人間の身体で言えばあと頭脳の完成が遅れていたということになる。では頭脳の完成とは何か、それはEU27ヵ国の政治統合である。
 今回のリスボン条約が全加盟国において批准されたということは、EUの上に頭脳が乗り、頭脳がすべての国々に指示を与えると共に、EU全体がまとまって対外的に行動を開始することになったということである。
 このようなことは人類歴史の中で起きたことはなかったのである。

 今後もEUはますます拡大していくであろう。そのEU内部には異なる民族が多く加わることになるが、それも吸収していく。そしてEU全体の地域を広げていくのである。
 かくしてEUは私たちの国アメリカが衰退していく中、世界を指導していくことになるであろう。

 EUはすでに人口においてアメリカの倍を超えた、したがって2010年には、EUの経済はますます経済大国アメリカを凌駕していくことになる。
 世界はEUを中心として展開していくと言っても過言ではないであろう。その意味で、まもなく訪れる2010年は、今までとはまったく違った時代の始まりともなる。
 もちろんEUの内部にも多くの問題が生じてくるであろう。このEUのスタートはヨーロッパ石炭鉄鋼共同体であった。それは1951年に締結された。
 1951年といえば、そのわずか6年前に第二次世界大戦が終結したばかりであった。ドイツは荒廃し、連合国側も経済的にみすぼらしい姿であった。その時、私たちの国アメリカが、多くの資金をヨーロッパに投入したのである。もちろんアメリカもそのことによって経済的に潤うことができたが、何よりも戦争に疲れたヨーロッパ諸国は息を吹き返し、体力を充実させることができたのであった。

 1951年、すなわちヨーロッパ石炭鉄鋼共同体のサインがなされた時、はたして今日見るEUの姿を、誰が想像することができたであろうか。
 これはあたかも古代ローマ帝国の復活のように思えてくる。
 ローマ帝国はヨーロッパばかりではなく、中東、そして北アフリカもその版図に加えていった。そしてそれぞれの民族が、またそれぞれの民族の宗教が、そしてそれぞれの民族の伝統や文化がどうあろうとも、それを上から、あたかも網をかぶせるようにして支配していったのであった。
 私たち欧米人の心の中には、常に古代ローマ帝国に対する憧れがあることは事実である。
 2010年、EUはその古代ローマ帝国の歩みを再現させることになるのか。

 EU背後の演出者

 EU大統領は今後どのような行動を開始するであろうか。
 かつてEUの背後、すなわちEUが拡大していく中、その背後を動かしている勢力について述べたことがあった。彼らはフリーメーソンと言われるグループであって、国家を超え、民族を超え、世界支配を企てている。
 彼らは自分たちの知恵によって世界政府を樹立しようとしているのである。決して彼らは何かを儲けようとか、また自分たちの名声を得ようとしているものでもない。自分たちが優れた知恵の持ち主であって、自分たちエリートこそが世界を統治してやらなければ、世界は崩壊してしまうという恐るべき傲慢な心を持っているのである。
 このフリーメーソンの背後にはユダヤがいる。そのユダヤの姿を私たちは目にすることはできない。ただ見えているのはロスチャイルド家である。しかし、姿を現さないユダヤ勢力の単なる一端がロスチャイルド家に過ぎないのである。
 姿を見せないユダヤはどのようなことを目論んでいるのであろうか。彼らの思いは再び迫害されたくないということ、そして自分たちは選民であるがゆえに、世界支配をしなければならない義務があると考えている。

 フリーメーソンとユダヤが一体となって世界を統治しようとしている。したがってEUの政治統合の背後に、彼らがいることを覚えなければならない。すなわちEUによる政治統合、経済統合は偶然に起きたのではなく、彼らの意思が、あるいは彼らの目的がその背後に働きつづけてきたのである。
 ではこのような前提に立って、EU大統領はどのような行動を開始するのであろうか。EU大統領を支える法律的地盤はすでに完成している。それはEU憲法とでも言うべきリスボン条約である。そしてEU大統領は12月1日から実際的にリスボン条約を実行に移して行くことになる。
 アメリカは衰退して行き、中国といえども期待されるほどの力があるとは考えにくい。なにより共産主義体制であることを忘れてはならない。また多くの人口を抱えているインドも、それほどに政治的な力があるわけではない。
 さらにロシアは確かに広い領土があり、多くの地下資源がある。だからといってアメリカをはじめとするいかなる国からも信用されているわけではない。
 世界的な規模で大きな変化が起きる。いやその変化は計画的に起されて行くと思えばよい。
 EU大統領はその大混乱の中、それらを統治し、ものの見事に見せかけの平和を作り出すことになるであろう。世界中の人々がEU大統領の名を呼び、EU大統領の見事な政治的手腕に対して感謝の声を上げることであろう。
 
 実は古代ローマ帝国のカイザルは初めから力を持ってあの広いローマ帝国を治めたのではない。カイザルがあらゆる地域の問題を解決し、民族間の和平を作っていけばいくほど、各地域から感謝の言葉、称賛の言葉が上がったのである。
 ローマ帝国の支配の中に入った国家や民族は、単に感謝を捧げるだけでは満ち足りないとして、あらゆるものを贈り、なかでも彼らはカイザルに対して香を焚いたのである。
 あたかもローマ帝国のカイザルは神のような立場に立ち、やがて各国、各地域は、人間に過ぎないカイザルを神のように礼拝したのであった。
 ローマ帝国はやがて頂点を迎えて衰退に向かうが、それはこのように神であるかのごとくに崇められたカイザルが、非常に傲慢になってしまった結果なのである。人間の多くの傲慢の姿はいろいろな言葉で表わせるし、人類歴史の至るところで見出すことができる。ある指導者は大きな帝国を造り、ある指導者は歴史的建造物を次々と造り、また荒れ果てた地を農業地域に変えた。何よりもそれまでにはなかった恐るべき軍事力を獲得した者もいた。
 すべては頂点を極めて衰退していく。それは指導者自らの心が高ぶるからである。

 「高ぶる者は退けられ、へりくだる者は栄誉を受ける」

 この昔から言われる格言は誠に正しいものである。古代ローマ帝国のカイザルはそれだけではなく、神として崇められた。そして自分はそのような者であるという、それ以上の傲慢は考えられないというところまで自らを高めたのであった。
 そしてローマ帝国は崩壊していった。

 EU大統領は今後どのようにして政治を行ない、どのように持続していくのであろうか。彼もまたかつての古代ローマ帝国のカイザルのように高ぶった心を抱くようになるならば、結局は谷底へと落下して行かざるを得ないであろう。 』

 つづく

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